【5月28日 AFP】フランスのドービル(Deauville)で開かれている主要8か国首脳会議(G8サミット)は27日、北アフリカと中東の民主化運動「アラブの春(Arab Spring)」に対する支持を表明した。リビアの最高指導者、ムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐への圧力を強め、民主化の芽生えに数百億ドル規模の支援を約束する内容だ。

 欧米各国はカダフィ大佐の追放に向け、軍事面では英仏が「新段階」の作戦を宣言し、外交面ではロシアがカダフィ大佐の退陣と亡命を呼びかける輪に加わった。

 ロシアのドミトリー・メドベージェフ(Dmitry Medvedev)大統領は、これまでのロシアの立場を翻し、「国際社会は、カダフィ大佐をリビアの指導者とは考えない」と述べ、ホスト国フランスや米国からの歓迎を受けた。

 一方、リビア政府は、アフリカ連合(African UnionAU)で協議された調停案しか受け入れないと反論。

 リビアのハレド・カイム(Khaled Kaim)外務次官は「G8は経済サミットだ。その判断については関心事ではない」と述べ、「われわれはアフリカの国だ。AUの枠組み外で行われた発案は拒否されることになる」とロシアの調停案を拒否した。(c)AFP/Dave Clark