【5月27日 AFP】主要8か国首脳会議(G8サミット)が開かれているフランス北西部ドービル(Deauville)で26日、ピンクのドレスや羽毛の襟巻を身にまとった活動家らが、エイズ治療への取り組みをうたった2005年サミットの約束を守るよう、各国首脳たちに訴えた。

 市民団体「アクト・アップ(Act Up)」によると、2005年に英スコットランドのグレンイーグルズ(Gleneagles)で開催されたG8サミットの宣言では、2010年までに全世界のHIV感染者に抗レトロウイルス剤を行き渡らせるとの目標が盛り込まれた。

 だが、「アクト・アップ」は、「HIV感染者の70%が、いまだに抗レトロウイルス剤を手にしていない。約束の期間は過ぎた。もはやG8は、世界最悪の健康災害であるエイズを議題にも取り上げない」と主張。全世界のHIV感染者がエイズ治療を受けられるよう、各国が国内総生産(GDP)の0.5%を拠出することを求めた。

 少人数の活動家たちは、厳重な警戒態勢が敷かれるなか、「守られない約束は殺しに等しい」などと描かれたビラを配った。(c)AFP