【5月24日 AFP】訪中している北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル、Kim Jong-Il)総書記(69)は24日、揚州(Yangzhou)の工業地区と商店を視察後、江蘇(Jiangsu)省の南京(Nanjing)に向かった。金総書記の訪中の目的は、中国の経済発展から学びを得ることとされている。

 共同通信(Kyodo)によると、トレードマークのサングラスをかけた金総書記は23日、「サラダ油はどこですか?」と揚州のショッピングモールで店員に尋ねた。また、韓国の聯合(Yonhap)ニュースによると、金総書記の接客を担当した店員は、「(金氏は)日用品コーナーでお米や料理用油を見ていた」と語った。金氏は何も買わなかったという。

 聯合ニュースによれば、20日に中国入りした金総書記は揚州で2泊し、江沢民(Jiang Zemin)前国家主席と会食。江沢民氏は揚州生まれで、1991年には北朝鮮の故金日成(キム・イルソン、Kim Il-Sung)国家主席と揚州で会談も行っている。金氏は、24日になって警察の警護のもと、40台ほどの車列で南京に移動したという。

 また、中国国営英字紙・環球時報(Global Times)によると、金総書記は揚州で太陽光発電装置のメーカーを訪問したという。

 金総書記の中国訪問の詳細は通例、金氏が北朝鮮に戻ってから中国と北朝鮮の双方から発表される。聯合ニュースによれば、今回の訪中は1週間ほどの日程とみられており、上海(Shanghai)を訪問する可能性もある。(c)AFP/Dan Martin