【5月22日 AFP】(一部更新、写真追加)都内で22日午前、日中韓首脳会談が行われ、中国の温家宝(Wen Jiabao)首相、韓国の李明博(イ・ミョンバク、Lee Myung-Bak)大統領、菅直人(Naoto Kan)首相は原子力の安全強化、防災対策での協力を強化することなどで一致した。

 温首相と李大統領は東日本大震災の復興支援をあらためて表明した。菅首相は東京電力(TEPCO)福島第1発電所の事故について国際社会と情報を共有する姿勢を示し、首脳宣言には「日本は福島第1原発事故と東日本大震災の教訓を中国、韓国、国際社会と共有する」ことが盛り込まれた。

 中国と韓国は福島第1原発に近い地域からの食品輸入を禁止しているが、日中韓首脳会談に先立って行われた日中首脳会談で温首相は、中国が食品の輸入を禁止している12都県から山梨、山形の2県を除外するとともに、野菜、水産物、乳製品以外の製品で放射能検査を求めないようにすると菅首相に伝えた。

 温首相はまた、中国人の日本旅行を促進するため、中国人の海外旅行業務を中国国内で行うライセンスを日本の旅行会社に与えると述べた。同席した日本政府関係者によるとこれは初めての措置だという。(c)AFP/Yuka Ito