【5月20日 AFP】韓国メディアは20日、北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル、Kim Jong-Il)総書記の後継者と目される三男の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)氏が同日朝、中国入りしたと伝えた。

 韓国当局者によると、金総書記は同行しておらず、中国政府が正恩氏を後継者と認識したうえでの訪中とみられる。

 北朝鮮の最重要同盟国である中国を正恩氏が訪問するのは、前年9月に朝鮮労働党と人民軍の要職に就き、後継者として存在をアピールしてから初めて。

 聯合(Yonhap)ニュースは、北朝鮮との国境にある中国・吉林省の図們(Tumen)の消息筋の話として、正恩氏が「今朝早く、図們経由で中国入りした。現在の所在は不明」と報じた。

 この情報筋によると、図們市周辺や国境を流れる図們江上の橋では、厳重な警備体制が敷かれているといい、聨合ニュースは「状況から判断して、正恩氏は今朝早く中国入りしたとみられる」との韓国政府高官の談話を伝えている。

 中国は北朝鮮経済の頼みの綱で、父親の金正日氏は過去何度も訪中している。前年8月の訪中には正恩氏が同行した可能性があるが、確認は取れていない。(c)AFP/Park Chan-Kyong