【5月11日 AFP】欧州連合(EU)は10日、民主化要求デモを弾圧しているシリアに対する制裁措置を発動させた。

 制裁措置は、デモ弾圧に用いられる武器や装置の禁輸のほか、政府高官13人の資産の凍結と、EU域内への渡航禁止などを内容としている。

 13人にはバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領の弟で第4機甲師団長のマヒール・アサド(Maher al-Assad)氏(43)や、大統領のいとこ4人も含まれている。

 今回の制裁でアサド大統領本人は対象にならなかったが、EUはシリアが速やかに政策を転換しなければ、アサド大統領本人も制裁対象にする可能性があるとしている。

 制裁発動に際してEUのキャサリン・アシュトン(Catherine Ashton)外交安全保障担当上級代表は、シリア国内における政策の即時転換、暴力の連鎖の終結、「真の包括的な政治改革」の速やかな導入を目指すものだとする声明を発表した。(c)AFP