ビンラディン容疑者の息子たち、沈黙破る 声明で米国を批判
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【5月11日 AFP】パキスタンで殺害されたウサマ・ビンラディン(Osama bin Laden)容疑者の息子たちが10日、米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)に、米国による「独断的な殺害」と水葬を非難する声明を発表した。
声明は、父親がなぜ逮捕されなかったのか、なぜ裁判にかけて真実を暴こうとしなかったのかと問い、「独断的な殺害は政治問題の解決にはならない」と非難している。ジハーディスト(イスラム過激派戦闘員)のウェブサイトにも声明を出し、「無防備な家族を亡き者にした」今回の事件は、バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領の命令による「犯罪行為」だったと激しく糾弾している。
これらの声明は、ビンラディン容疑者の四男オマル・ビンラディン(Omar bin Laden)氏(30)の指示で作成されたとされ、パキスタン当局に対し、ビンラディン容疑者の3人の妻と子どもたちを解放するよう要請する文言も入っている。
米国は、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)とビンラディン容疑者の最後の日々について詳細を聞き出すべく、3人の妻に事情聴取を行いたい考えで、パキスタン政府に対する不信感を払拭するためにも、同政府に対し事情聴取の許可を求めている。
一方で、10日の英紙ガーディアン(Guardian)は、パキスタンは約10年前、米政府に対し、ビンラディン容疑者の居場所がわかった場合は一方的に急襲作戦を実行してもよいとする許可を与えていたと報じている。(c)AFP
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