【4月20日 AFP】チェルノブイリ（Chernobyl）原子力発電所の事故から25年が経過するのを機に、ウクライナの首都キエフ（Kiev）で19日、国際会合が開かれた。支援国や国際機関は、事故を起こした原発4号機を完全密封するための施設建設資金として、5億5000万ユーロ（約650億円）を拠出すると表明した。
　
　ウクライナのビクトル・ヤヌコビッチ（Viktor Yanukovych）大統領は会合の冒頭、「チェルノブイリ原発の大惨事は深い傷を残した。ウクライナは今後もこれと向き合っていかねばならない」と述べ、「国際社会の協力に感謝している」と加えた。

　フランスのフランソワ・フィヨン（Francois Fillon）首相は会合後、各国と国際機関が表明した支援総額は「5億5000万ユーロにも上る」と述べた。同首相は先に、総額5億7500万ユーロになるとの見方を示していた。

　ヤヌコビッチ大統領は、チェルノブイリを「生態学的に安全な場所」へと変えるため、使用済み核燃料の貯蔵施設や、原子炉を覆う新たなシェルターの建設が必要だと訴えた。(c)AFP

【関連記事】
◆チェルノブイリ立ち入り禁止区域、「ゾーン」の今 大事故から25年
◆チェルノブイリ事故後に現地派遣されたラトビア大統領、それでも「原発支持」
【動画】
◆新シェルターの建設過程をイメージ化した映像（YouTube/AFPBB News公式チャンネル）