【4月19日 AFP】キューバ国営ウェブサイト「Cubadebate.cu」は19日、フィデル・カストロ(Fidel Castro)前国家評議会議長(84)が寄稿した記事を掲載し、カストロ前議長が共産党トップの第1書記のポストを退いたことが明らかになった。

 この記事でカストロ前議長は、18日に新たに選出された党中央委員会に自らが加わらなかったことについて「(弟のラウル・カストロ(Raul Castro)現国家評議会議長は)きょうわたしが党の正式な役職を受け入れないことは知っていた」と書いた。

 カストロ前議長は2006年に病気を理由に弟のラウル氏に国家評議会議長の座を譲っていたが、共産党ができた1965年から就いていた党第1書記のポストにはとどまっていた。第1書記の後任にはラウル氏が就任するとみられている。

■自由経済の一部導入など経済改革

 16日に4日間の日程で始まった共産党の第6回党大会は18日、同国の計画経済の崩壊を回避するため、自由市場経済を一部取り入れることを決めたとともに約300に上る経済改革案を承認したほか、新たな党中央委員を選出していた。

 改革案は、国営従業員の大幅削減や、農業部門の分散化など。改革案の多くはすでに実施されているが、党大会の承認を受けていなかった。(c)AFP