【3月31日 AFP】シリアの国営シリア・アラブ通信(SANA)は31日、バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領の命令によって、同国で1963年の非常事態法の廃止を検討する司法委員会が設立されたと報じた。

 シリアの非常事態法は任意の個人を逮捕・尋問することを認めるとともに、集会などを制限している。

 アサド大統領は前日の30日に議会で行った演説で、「非常事態法や政党法の検討は1年前から進められている。まだ発表していないその他の改革もある。具体的な日程は発表していないが、それは今の状況では期日を守るのが難しいからだ」と述べていた。

 シリアでは国民の自由の拡大を求めるデモが3週間目に入った。治安部隊とデモ隊の衝突による死者は、公式発表では約30人だが、反体制勢力は主に南部のダルアー(Daraa)や北西部の港湾都市ラタキア(Latakia)で治安部隊との衝突でこれまでに130人以上が死亡したと推定している。

 4月1日にも毎週金曜日のイスラム教の礼拝後に国内各地で行われる反政府集会への参加が呼びかけられている。(c)AFP