【3月29日 AFP】ムバラク政権崩壊後のエジプトを暫定統治する軍最高評議会は28日、ホスニ・ムバラク(Hosni Mubarak)前大統領(82)がサウジアラビアへ亡命したという報道を否定し、前大統領と家族は自宅軟禁下にあると発表した。

 同評議会はフェイスブック(Facebook)上で発表した声明で「ホスニ・ムバラク前大統領がエジプトを離れ、サウジアラビアのタブーク(Tabuk)へ向かったという報道は真実ではない。彼は家族と共に自宅軟禁下にある」と述べた。

 30年にわたり強権政治を続けたムバラク前大統領は、エジプト全土に及んだ18日間の退陣要求デモの末、2月11日辞任に追い込まれた。ムバラク政権転覆以降は、エジプト軍最高評議会が暫定統治している。

 ムバラク前大統領は権力移譲後、サウジアラビアに行ったと報じられ、エジプト紙アルアハバル(Al-Akhbar)は、前大統領がサウジアラビアのタブークでがんの治療を受けていると報じていた。

 しかしエジプトの検察トップは3月3日、ムバラク氏はエジプト国内の紅海沿岸のリゾート地シャルムエルシェイク(Sharm el-Sheikh)の別荘にいると語り、この報道を否定していた。(c)AFP