【3月15日 AFP】東京電力福島第1原子力発電所がメルトダウン(炉心溶融)の危機に陥るなか、オーストラリアのジュリア・ギラード(Julia Gillard)首相は14日、豪州に原発は不要との考えを示した。

 公共テレビの番組に出演したギラード首相は、与党労働党(Labor Party)は以前から原発で電力需要をまかなう考えに反対してきたと指摘。「労働党の考えは明確だ。われわれは原発を不要と考えている。豪州に原子力産業を作る考えはない」と語った。

 さらにギラード首相は、「太陽光、風力、地熱、潮力といった再生可能エネルギーが豊富にあるオーストラリアに原発は不適切だと考える」と述べた。

 また、日本の状況についてギラード首相は「かなり恐ろしい」と述べた上で、豪州の大半の人びとは原発の是非などではなく、地震と津波、原発事故の三重苦に見舞われた日本の人たちを心配していると述べた。(c)AFP