【3月15日 AFP】サウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)など6か国からなる湾岸協力会議(Gulf Cooperation CouncilGCC)は14日、反体制デモに揺れるバーレーンに軍を派遣した。

 国営サウジ通信(SPA)は、「バーレーンからの支援要請に応じ」、GCCの共同軍事組織「半島盾の軍(Peninsula Shield Force)」をバーレーンに派遣したとするサウジアラビア政府の声明を発表した。声明は、「GCC加盟国の安全保障への脅威はGCC全体の安全保障への脅威と見なされる」と続けている。

 UAEも、「緊張を和らげるため」警官500人程度を派遣したことを明らかにした。GCCの残りの加盟国であるクウェート、オマーン、カタールが参加しているかは不明。

 バーレーンでは、イスラム教シーア派(Shiite)を中心とする反体制派勢力が約1か月前から、少数派スンニ派(Sunni)の王政の打倒と民主化を要求するデモを続けている。前月には警官隊との衝突で7人が死亡したが、13日にはそれ以来最大の衝突が発生した。

 バーレーンのサルマン皇太子(Prince Salman)は同日、反体制派に譲歩するかたちで、全権を持つ議会を作ること、腐敗一掃と宗派間の緊張緩和に努めることを約束した。だが、「安全保障と安定を犠牲にするやり方は、合法的な要求とは言えない」とくぎを刺すことを忘れなかった。

 反体制派勢力は、政府が退陣するまでは対話に応じないとの姿勢を崩していない。同国では14日も、数千人が首都マナマ(Manama)のビジネス街の占拠を続け、ペルシャ湾岸諸国の金融の中心地はゴーストタウンと化している。(c)AFP/Mohammad Fadhel

【動画】バーレーンに入国するGCC部隊(YouTube/AFPBB News公式チャンネル)