【3月7日 AFP】中国のコンピューターハッカーが前年6月、米国の無人偵察機グローバル・ホーク(Global Hawk)の調達計画に関する韓国国防省の秘密文書にアクセスしていたと、7日の韓国紙・朝鮮日報(Chosun Ilbo)が報じた。

 朝鮮日報は韓国国会の国防委員会に所属する野党・民主党(Democratic Party)の辛鶴用(シン・ハクヨン、Shin Hak-Yong)議員の発言を引用したが、辛議員の広報担当者は7日、同紙の報道内容を認めるとともに、「ある政府関係者がこの件について私に報告した。韓国政府は中国にまだこの問題を提起しておらず、どのように対応すべきか協議を続けている」という辛議員のコメントを発表した。

■中国、近隣諸国の無人偵察機に懸念

 韓国は前年、無人偵察機の調達に452億ウォン(約33億円)の予算を計上している。この無人偵察機は北朝鮮との境界線から200キロ先まで監視する能力があるという。

 朝鮮日報によると、日本政府も無人偵察機の調達を検討しているため、中国は自国領内への隣国による監視が高まることを懸念しているという。

 与党ハンナラ党(Grand National Party)の李性憲(Lee Sung-Hun)議員は、政府報告書によれば2010年には韓国政府へのハッキングは2万1899件あり、そのうち中国からは8183件だったと述べた。(c)AFP