【3月7日 AFP】(一部更新)前原誠司(Seiji Maehara)外相(48)は6日、政治資金規正法で禁じられている外国人からの政治献金を受け取っていた問題をうけて辞任した。辞任の意向を菅直人(Naoto Kan)首相に伝え、首相もこれを了承した。NHKによると、政府は7日午前、枝野幸男(Yukio Edano)官房長官が当面、臨時に外相を兼務することを決めた。

 前原氏に関しては前週、在日韓国人の女性から政治献金を受け取っていた事実が発覚。前原氏もこれを認めたことから、野党などからの辞任要求が高まっていた。

 前原氏は6日夜の辞任会見で、「クリーンな政治を目指してきたにもかかわらず、政治とカネの問題で不信を招いたことをおわび申し上げる」と陳謝した。

 支持率が20%を切った与党・民主党(Democratic Party of JapanDPJ)にとって、「ポスト菅」の最有力候補と目されていた前原氏の辞任は大きな痛手で、菅首相が進める改革政策への影響が懸念される。前原氏は、中国やロシアとの領土問題でも外相として日本の領有権を主張する姿勢を貫いてきた。

 後任には松本剛明(Takeaki Matsumoto)外務副大臣の昇格人事や、菅首相が当面の間、外相を兼務する案などが検討されている。(c)AFP/Frank Zeller