【2月27日 AFP】英国にいたバーレーンの野党指導者、ハサン・ムシャイマ(Hassan Mashaima)氏が26日夜帰国し、同国の反政府デモの中心地になっている首都マナマ(Manama)の真珠広場(Pearl Square)で演説した。

 ムシャイマ氏は今こそスンニ派・シーア派・世俗派は一つになって体制と戦うべき時で、これまで嘘を繰り返してきた政府と交渉すべきではないと述べた。真珠広場にはムシャイマ氏を歓迎する花火が打ち上げられた。

 シーア派のムシャイマ氏が病気治療のため英国にいた前年10月、同氏ら25人は違法な団体の設立、テロ行為への資金提供とテロの実施、風説の流布の罪で訴追されていた。

 バーレーンのハマド・ビン・イサ・ハリファ(Hamad bin Issa al-Khalifa)国王がこの団体を許可した前週までムシャイマ氏は英国にいた。その後レバノンに入ったところ、国際刑事警察機構(インターポール、Interpol)の逮捕状によって逮捕されたが、レバノン当局はマシャイマ氏が恩赦を受けたことを確認して、25日に同氏を釈放していた。

 ハマド国王はサルマン・ビン・ハマド・ハリファ(Salman bin Hamad al-Khalifa)皇太子に野党勢力との対話を委ねている。真珠広場でのデモに参加しているシーア派の主要政党・イスラム国民統合協会(Islamic National Accord AssociationINAAAl-Wefaq)の議員は、対話に応じる最重要の条件の1つとして政権の総辞職だと語った。定数40議席の下院で18議席を持つINAAは、前週デモ隊に死者がことに抗議して議会での活動を停止している。

 一方、バーレーン政府は26日、ハマド国王が同日、5閣僚を変更する内閣改造を実施したと発表した。しかし労相が住宅相に、外相が保健相に横滑りするなど、野党側が求める総辞職にはほど遠い内容になっている。(c)AFP/W.G. Dunlop