【2月25日 AFP】複数の人権団体が25日に明らかにしたところによると、中国は活動家の一斉取締りを行っているもようだ。中東での反体制デモを意識した抗議運動「中国茉莉花(ジャスミン)革命」がインターネットで呼びかけられていることを受けた措置だとみられる。

 香港(Hong Kong)に拠点を置く人権擁護団体「チャイニーズ・ヒューマンライツ・ディフェンダーズ(Chinese Human Rights DefendersCHRD)」によると、100人以上の活動家が取り調べを受けたり自宅軟禁されたりしているほか、連絡がとれなくなった人もいるという。

 当局はデモの予定場所に現れた人も訴追しているほか、作家の冉雲飛(Ran Yunfei)氏や1989年の天安門事件で抗議運動に参加して投獄された活動家2人には「国家転覆」の容疑がかけられているという。国家機密漏えい容疑で逮捕された人もいる。中国当局が活動家を黙らせる際に多用するあいまいな罪状だ。

 米ニューヨーク(New York)に拠点を置く人権団体「中国人権(Human Rights in ChinaHRIC)」は、今回の取り締まりは過去数年では例がない厳しさだとしている。

 中東や北アフリカの反体制デモに倣って、北京(Beijing)や上海(Shanghai)など中国の13都市で20日にデモが呼びかけられ、当局は警戒を強めた。しかし集まった人はごく少数で、目立った衝突などはなかった。しかしその後も政治の透明性と表現の自由を求めるデモを毎週日曜日に実施しようと、インターネット上で呼びかけられrている。(c)AFP