【1月27日 AFP】エジプトで25日始まったホスニ・ムバラク(Hosni Mubarak)大統領の退陣を求める大規模な反政府デモは26日も続き、首都カイロ(Cairo)でのデモ隊と治安部隊との衝突で新たに2人が死亡するなど、激化している。地方政府庁舎も放火されたほか、各地で70人が負傷した。

 チュニジアの「ジャスミン革命」が波及したデモの規模は、30年にわたるムバラク大統領政権下で最大となっており、死者はこれで6人となった。

 カイロ中心部の商業地区では治安部隊が催涙弾を使用し、デモ隊の強制排除に乗り出した。デモ参加者は投石で応戦。情報省にほど近い地区にある複数の商店に被害が出ている。また、外務省の近くでもデモ隊と治安部隊が衝突した。

 スエズ(Suez)では政府庁舎に火炎ビンが投げつけられ、建物の一部が炎上。与党・国民民主党(NDP)の事務所が占拠された。アレクサンドリア(Alexandria)でもデモがあり、数十人が拘束されたという。

 内務省は26日以降のデモを禁止し、デモがあれば鎮圧すると宣言している。治安当局は2日間のデモで約700人を拘束したと発表した。ただ、民主化を求める若者らの団体「4月6日運動(April 6 Movement)」はデモの継続を主張している。(c)AFP