【1月26日 AFP】チュニジアの「ジャスミン革命」が波及し、ホスニ・ムバラク(Hosni Mubarak)大統領の退陣を求める大規模な反政府デモが続いているエジプトで25日、マイクロブログサービス「ツイッター(Twitter)」のサイトに接続できない状態になった。デモの参加者たちの情報交換を封じようとした動きとの見方も出ている。

 エジプト国内のサービス停止について、ツイッターの広報担当者はAFPの取材に対しコメントを控えたが、代わりにインターネットアクセスのトラッキング(追跡)サイト「herdict.org」に取り次いでくれた。

 米ハーバード大学(Harvard University)法科大学院で社会とインターネットの関係について研究しているバークマンセンター(Berkman Center for Internet and Society)が運営する同サイトによると、エジプト国内の利用者から、ツイッターにつながらないという報告がいくつか受けたという。報告を寄せた人たちが使っていたサービスプロバイダーは、ひとつではなく複数あった。

 herdict.orgの広報担当者は、「意図的な遮断の結果なのかどうかは確認できていないが、(プロバイダーのひとつである)ボーダフォン・エジプト(Vodafone Egypt)ではサービスを遮断した事実はないとしている。ただし現地情報によると、ショートメッセージサービス(SMS)やサードパーティーのアプリケーションを使って依然として、エジプトのユーザーたちはツイッターを利用することはできているようだ」と語った。

 チュニジアで強権体制を崩壊させた反政府デモに触発され、エジプトの複数の都市では多くの警官が動員された街頭に数万人が出て、ムバラク大統領の退陣を要求するデモを行っている。

 エジプト北東部の港湾都市スエズ(Suez)では警官隊の衝突でデモ隊の2人が死亡したほか、首都カイロ(Cairo)では警官1人がデモで受けた傷がもとで死亡した。(c)AFP