【1月15日 AFP】イタリアの検察当局は14日、未成年者買春などの疑いで同国のシルビオ・ベルルスコーニ(Silvio Berlusconi)首相(72)の捜査を開始した。

 ベルルスコーニ首相は2010年の2月から5月にかけて、モロッコ人少女をミラノ(Milano)近郊の自宅に招き、買春した疑いを持たれている。また、この少女が2010年5月に窃盗容疑でミラノ(Milan)の警察に逮捕された際、ベルルスコーニ首相がその地位を乱用して警察に釈放を働きかけたとされる件についても捜査する。

 伊紙コリエレ・デラ・セラ(Corriere della Sera)は、ベルルスコーニ首相はミラノ近郊の自宅で数回にわたって未成年者買春を行った事実を隠し、自宅で行ったパーティーの詳しい内容が明るみに出ることを防ごうとしていると報じた。

 ベルルスコーニ首相は、かねてから自分は聖人君子ではないと語る一方で、買春をしたことはなく、この少女と性的関係はなかったと主張している。前年11月に18歳になったばかりのこの女性も、14日の現地紙レプブリカ(Repubblica)に掲載されたインタビューでベルルスコーニ首相の自宅には「普通のディナー」のために3度行っただけだと語り、同首相と性的関係を持ったことは否定している。

 イタリアの憲法裁判所は13日、ベルルスコーニ首相に一時的な免責特権を与えていた法律は違憲との判断を下し、同首相が関係する汚職事件の審理再開に道を開いた。コリエレ・デラ・セラ紙によると、警察はベルルスコーニ首相の側近ら関係者のオフィスなどを家宅捜索した。(c)AFP

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