【12月29日 AFP】今年のノーベル平和賞に選ばれた中国の民主活動家・劉暁波(Liu Xiaobo)氏が28日、服役中の中国東北部の刑務所で55歳の誕生日を迎えた。誕生日にあわせ、人権団体からはあらためて同氏の釈放を求める声があがっている。

 著作家で、大学で教えていたこともある劉氏は、中国共産党の一党支配が続いている中国の政治改革を求める「08憲章」を起草、流布したとして、国家政権転覆扇動罪で懲役11年の実刑判決を受け、2009年12月25日から服役生活を送っている。

 一方、ノルウェー・ノーベル賞委員会(Norwegian Nobel Committee)は10月、2010年の平和賞受賞者に劉氏を選んだが、中国政府は「犯罪を奨励するに等しい」と怒りをあらわにした。結局、授賞式は12月10日、劉氏不在のままオスロ(Oslo)で行われた。

 人権団体は、中国の法律で服役囚は月1回家族と面会することが保障されているにもかかわらず、劉氏の家族は同氏との面会を許されていないと批判している。また、妻の劉霞(Liu Xia)さんも、北京(Beijing)の自宅で軟禁状態に置かれたままだ。(c)AFP/Marianne Barriaux