【12月21日 AFP】国連安全保障理事会(UN Security Council)は20日、大統領選の結果をめぐる混乱が続くコートジボワールで治安維持にあたっている国連コートジボワール活動(UNOCI)の任期延長を決めた。また、アルサン・ワタラ(Alassane Ouattara)元首相を大統領選の正式な当選者と認め、現職のローラン・バグボ(Laurent Gbagbo)大統領に退くよう求める決議を採択した。

 11月末に実施された大統領選をめぐっては、現職のバグボ大統領とワタラ元首相の双方が勝利を主張。選挙管理委員会や国際社会はワタラ氏の当選を認めているが、バグボ氏側は大統領職を譲っていない。さらに、バグボ氏は、同国に展開する国連部隊について、政敵のワタラ氏を支持するものだと主張し、撤退を要求している。一方、国連はバグボ大統領の取り巻きが雇った傭兵が、大統領選をめぐる殺人行為に関与していると、同大統領を非難しており、今回の決議は正統な大統領としてワタラ氏支持を明確にするものとなった。

 一方、欧州連合(EU)も、バグボ氏と妻を含む19人に対する制裁を決めたほか、米国もバグボ氏に対する何らかの措置を検討中であることを明かした。

 さらに、国連安保理も、コートジボワールの個人・団体を対象とした制裁や国連部隊1万人の増強の可能性を示唆した。

 大統領選後の混乱で、このままバグボ氏が大統領職に居座り続ければ、2002年のような内戦に発展しかねないと懸念されている。(c)AFP/Dave Clark

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