【12月15日 AFP】イタリア下院(定数630)は14日、シルビオ・ベルルスコーニ(Silvio Berlusconi)首相に対する不信任決議案を賛成311、反対314、棄権2で否決した。わずか3票差だった。首都ローマ(Rome)では、これに怒ったデモ隊が暴徒化して警官隊と衝突し、少なくとも90人が負傷した。

 ベルルスコーニ首相は、「わたしは単に生き残ったのではない。わたしは強いのだ」と述べたが、「急を要する構造改革の実現は困難になりそうだ」とも付け加えた。

 上院は既に首相信任案を可決している。

 ローマの繁華街では、ベルルスコーニ首相に反対するデモ隊の一部が暴徒化し、車に放火したり、警官隊に投石するなどした。警官隊は催涙ガスや警棒で応酬し、現場は大混乱に陥った。

 デモに参加した24歳の女子大生は、「イタリア人であることをとても恥ずかしく思う。きょう、イタリアの民主主義は最期を迎えた」と話した。

 この騒ぎで、少なくとも90人が負傷し、41人が拘束された。(c)AFP/Dario Thuburn

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