【11月30日 AFP】米保守派の旗手、サラ・ペイリン(Sarah Palin)元アラスカ(Alaska)州知事は、「同盟国の北朝鮮」と失言したことをメディアで非難されたことについて、バラク・オバマ(Barack Obama)大統領の過去の失言を引き合いに出して、メディアは不公平だとやり返した。

 2012年の共和党米大統領候補ともうわさされるペイリン氏は、テレビ番組で「当然、米国は同盟国であるノースコリア(北朝鮮)を支持すべきだ」と失言したことが報道された。

 これに対し、ペイリン氏は「(メディアは)わたしのただの失言を政治面のトップ記事にしないと気が済まないようね」とフェースブック(Facebook)の本人のページで非難を繰り出した。

 さらに、オバマ大統領のこれまでの失言を収めたユーチューブ(YouTube)の動画へのリンクを掲載し、「米国全57州のみなさまへの感謝祭のメッセージ」と題して紹介した。

 オバマ氏は2008年5月9日、大統領選挙キャンペーン中にオレゴン(Oregon)州に立ち寄った際に、47州と発言すべきところを、「わたしはすでに57州に行った。残すはあと1州だね」と失言していた。また、09年5月26日には、米合衆国憲法が「20世紀以上前に起草された」と失言した。

 ペイリン氏は「これらの失言を聞いた覚えがないのだとしたら、それはメディアが報道価値が無いと思ったからでしょうね」と、メディアの姿勢を非難した。

 ペイリン氏の演説はいつも対立をあおり、時にとりとめのない話になるが、ペイリン氏は自らの人気の理由について保守的な価値観と型破りな政治手法を挙げている。だが、冗長で仰々しいワシントン流の語り口を軽視する姿勢から、一部の政治評論家は、ペイリン氏はホワイトハウスにはふさわしくないと考えている。(c)AFP

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【参考】ペイリン氏のフェースブックのページ