【11月25日 AFP】財政難に陥っているアイルランドは24日、150億ユーロ(約1兆6700億円)規模の財政再建計画を発表した。2014年までの4年間で公共部門および年金の支出を削減するが、法人税率は維持する。

 欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)から最大850億ユーロ(約9兆5000億円)の支援を受ける上で、再建計画の提示が求められていた。財政赤字をGDP比32%からEU規則に沿った3%以下に削減することを目指し、付加価値税(VAT)の税率を21%から23%へ段階的に引き上げる。ただし法人税は、外資系企業の誘致に有利な現行税率12.5%を維持する。最低賃金(時給)は1ユーロ引き下げて7.65ユーロ(約850円)とする。

 ブライアン・カウエン(Brian Cowen)首相は再建計画について、「粉々になったわが国への信用を回復し、復活への道しるべとなるものだ」と述べた。(c)AFP/Loic Vennin and Andrew Bushe