【11月15日 AFP】フランスのニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)大統領は14日、大規模な内閣改造を実施した。与党国民運動連合(UMP)から多数が入閣し、右派色を強めた内閣となった。財政再建が急務とされるなかで、サルコジ大統領に近い顔ぶれで周囲を固めたとみられる。

 2012年の大統領選での再選を目指すサルコジ大統領の右腕、フランソワ・フィヨン(Francois Fillon)首相は留任。同様にUMPのクリスティーヌ・ラガルド(Christine Lagarde)経済・財政・雇用相、ブリス・オルトフー(Brice Hortefeux)内相も留任した。 

 一方、中道右派で首相の筆頭候補とみられていた前内閣のナンバー2
、ジャンルイ・ボルロー(Jean-Louis Borloo)エコロジー・エネルギー・持続的開発相や、知名度の高かった社会党出身のベルナール・クシュネル(Bernard Kouchner)外相は退任。UMPのミシェル・アリヨマリ(Michele Alliot-Marie)法相が外相となる。さらに、右派のアラン・ジュペ(Alain Juppe)元首相が国防相として閣僚に復帰した。

 違法献金疑惑が取りざたされているエリック・ブルト(Eric Woerth)労働相は更迭され、後任にはUMP幹事長を退任する予定のグザビエ・ベルトラン(Xavier Bertrand)氏が決まった。

 新内閣は少数精鋭をめざし、閣僚数を現在の37人から31人に減らした。(c)AFP/Dave Clark