【10月28日 AFP】厳しい経済情勢にあえぐ米国の有権者が中間選挙で民主党に鉄槌(てっつい)を下そうとしているなか、バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領が27日に放送された政治コメディー番組「デイリーショー(Daily Show)」に出演した。

 この番組に現職米大統領が出演したのは初めて。若い有権者の関心を中間選挙に集める目的があった。

 番組ホストのジョン・スチュワート(Jon Stewart)氏と対談したオバマ大統領は「一夜にしてワシントンが変わるということはないが、変化は徐々に現れつつある」と語り、2008年の大統領選で掲げた「チェンジ」を実現するにはまだ時間がかかると認めた。また、変化を実現するには努力も必要だと述べて政府の不況対策を擁護した。

 その日のニュースを題材にしたコントの後に、ゲストとの対談コーナーがあるのが通例だが、この日は大半をオバマ大統領が占めた。ホワイトハウスによると1人のゲストが番組の大半を占めたのは初めてだという。

 もともとこの番組は辛辣なユーモアと偽善の暴露で大物政治家を餌食にしてきたが、熱狂的にオバマ大統領を迎えたスタジオの雰囲気とはうらはらに、番組の大部分が真面目な雰囲気となり、笑いは控えめだった。(c)AFP