【10月15日 AFP】2日間の日程でレバノンを訪問中のイランのマフムード・アフマディネジャド(Mahmoud Ahmadinejad)大統領は14日、イスラエル国境からわずか4キロの南部ビントジュベイル(Bint Jbeil)で演説し、「イスラエルは消え去る運命にある」と述べた。

 大統領はイスラム教シーア(Shiite)派組織ヒズボラ(Hezbollah)が拠点とする同地の野外スタジアムで行われた大規模な集会で演説し、「シオニストが消え去ることは全世界が知っている」「(イスラエルに)居座っているシオニストは現実を受け入れ、もとの国に帰るほか道はない」などと述べ、会場や周辺建物の屋上に集まってイラン、レバノン、ヒズボラの旗を振る数千人の聴衆から喝さいを浴びた。

 米国とイスラエルは同大統領のレバノン訪問について、地域の安定を脅かすものだと非難した。イスラエル当局者は今回の訪問について、レバノンが「過激派国家の枢軸に加わった」兆しだとして非難、米国は「挑発」だとしている。

 ビントジュベイルは、これまでのレバノン訪問ではイスラエルに最も近い地。同大統領とヒズボラが手を組んで挑戦的態度をとったとみられている。(c)AFP/Mohamad Ali Harissi