【10月2日 AFP】オランダで30日、新連立政権樹立で合意した中道右派の自由民主党(VVD)、キリスト教民主勢力(CDA)、閣外協力することで合意している同国極右政党の自由党(PVV)が政策合意を発表した。合意内容には、イスラム教徒の衣装であるブルカを禁止し、移民を半減させる政策が盛り込まれている。

 しかしCDA党内ではこの政策について意見が割れており、2日に行われる党大会で最終的な結論を出す。

 ヘールト・ウィルダース(Geert Wilders)党首率いる同国極右政党の自由党(PVV)は、キリスト教民主勢力と財界重視の中道右派・自由民主党による少数与党の連立政権に閣外協力し、議会で政権与党を支持して過半数を確保する見返りに、新政権の政策決定に関与する方針で2党と合意している。

「反イスラム」で知られるウィルダース議員は、「オランダに新たな風が吹く」「ブルカが禁止される」と述べ、さらに移民の5割削減が行われることになるだろうと語った。

 ウィルダース氏はイスラム教徒の移民禁止や、新たなモスク建設の中止、イスラム教徒の頭部用スカーフへの課税などの政策を提唱している。新政権の提案する緊縮財政策を支持する見返りに、政権の移民政策に関与したい考えを示していた。同氏は、イスラム教徒に対する憎悪を引き起こしたとして訴追されており、裁判が4日から開始される。(c)AFP/Mariette le Roux

【図解】イスラム教徒の女性の衣装