【9月28日 AFP】カート・キャンベル(Kurt Campbell)米国務次官補(東アジア・太平洋担当)は27日、沖縄・尖閣諸島(Senkaku Islands、中国名:釣魚島)沖の中国漁船衝突事件で船長が処分保留のまま釈放された件について、菅直人(Naoto Kan)首相を「(日中関係の危機対処に手腕を発揮した)優れた指導者」だと称賛した。

 ニューヨーク(New York)での国連総会(UN General Assembly)に出席中のキャンベル次官補が報道陣に語ったもので、菅首相と前原誠司(Seiji Maehara)外相の外交手腕を高く評価した。

「菅首相は困難な問題に政治家らしい非常に優れたやり方で対処したと言わざるを得ない。この種の問題に平和的外交プロセスで対処することの重要性を見越し、それを完全に認識した上での決定だったと思う」(キャンベル次官補)

 天然ガスが豊富に埋蔵されており、中国と台湾が領有権を主張する尖閣諸島について、米国は日本に対し「日米安保条約は尖閣諸島にも適用される」と確約している。だが米国は、尖閣諸島の主権問題には干渉しないと明言している。(c)AFP