【9月16日 AFP】イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相とパレスチナ自治政府のマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)議長は15日、前日のエジプトでの協議に引き続き中東和平直接交渉をエルサレム(Jerusalem)で行った。

 中東和平直接交渉は今月2日、ワシントンD.C.(Washington D.C.)で1年8か月ぶりに再開された。両首脳と仲介役のヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)米国務長官は今回、イスラエルの安全保障や国境画定、パレスチナ難民の処遇やエルサレムの地位などの中核的問題を協議したが、焦点となったのは今月末の期限切れが迫るユダヤ人入植地建設の凍結問題だった。

 アッバス議長は「凍結が解除されれば交渉を中止する」と、強い態度を示した。

 一方、凍結を延長しないと表明してきたネタニヤフ首相は、バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領から延長を求められたことを受け、「入植地の建設を阻止する用意がある」と述べた。

 ただ、匿名のパレスチナ高官は、ネタニヤフ首相が15日、アッバス議長に対して入植を継続する意思を示したとしている。

 ジョージ・ミッチェル(George Mitchell)米中東和平担当特使は会見で、「両首脳は真剣で実質的な交渉をしている」と述べたが、入植地問題に関する質問には「われわれは話し合いが進展するよう努力し続ける」と答えるにとどまった。(c)AFP/Lachlan Carmichael