【9月14日 AFP】米政府がサウジアラビアにハイテク戦闘機やヘリコプターなど600億ドル(約5兆円)相当の武器を売却する計画であることが明らかになった。国防総省高官が13日、匿名を条件にAFPに明かした。米政府が週内、または遅くとも次週までに米議会に正式に通告する。

 米国の武器売却では最大規模で、米・サウジアラビア両国が数か月の協議の末、合意に達した。背景にはイランのミサイル脅威に備えたい両国共通の狙いがある。
 
 米国と中東諸国には、難航している中東和平交渉や9.11同時多発テロがもたらした緊張などの問題が存在するが、米政府は今回の武器売却計画をサウジと米国の戦略的同盟関係を強固にするものだと説明した。国防総省高官によれば、サウジ側も武器売却は両国関係を象徴するものだと受け止めているという。

 米政府はサウジアラビアにF15戦闘機84機を売却し、同70機を改良するほか、攻撃ヘリコプター「アパッチ(Apache)」70機、同「ブラックホーク(Black Hawk)」72機、「リトルバード(Little Bird)」36機、高レーダーミサイル(HARM)、精密誘導爆弾(JDAM)、短距離空対地ミサイル「ヘルファイア(Hellfire)」、戦闘機のパイロットが着用するヘルメットに搭載する最新型ディスプレイの売却も計画している。(c)AFP/Dan De Luce