【8月4日 AFP】来日している国連(UN)の潘基文(パン・キムン、Ban Ki-moon)事務総長は4日、都内の早稲田大学(Waseda University)で「平和と軍縮」をテーマに講演した。

 潘事務総長は学生らを前に、「私は日本の若い世代である皆さん方に、あなた方のご両親や祖父母が火を灯したたいまつを掲げ、軍縮のリーダーになって欲しいのです。ヒバクシャの話を伝えてください。広島、長崎の記憶を生かし続け、核兵器のない世界を作るという約束を守るには日本の若者の力が必要なのです」と述べた。

 また、核実験を行った北朝鮮が北東アジアの脅威になっているとの認識を示し、国連として朝鮮半島情勢に強い懸念を持っていると述べるとともに、一部の国が核拡散防止条約(Non-Proliferation TreatyNPT)に参加していないことについて、NPTの加盟国が十分に増えなければ「核兵器、核物質のしっかりした保障措置の実現は事実上不可能だ」と述べた。

 潘事務総長は5日に長崎を訪問し、6日に国連事務総長として初めて広島の平和記念式典に出席する。(c)AFP

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