【7月28日 AFP】欧州連合(EU)は26日、イランのウラン濃縮活動を中止させるため、同国のエネルギー分野に対する独自の追加制裁を発動した。核開発計画をめぐる欧米諸国との協議再開に向けた圧力が一段と高まった形となった。これに対し、イランは協議再開の用意はあるとしながらも、核計画は今後も進めていくと強調した。

 EUに続き、カナダも追加制裁を決めた。追加制裁をめぐり、ロシアはEUを非難したが、米国は評価する姿勢を示した。

 イランのマフムード・アフマディネジャド(Mahmoud Ahmadinejad)大統領は、27日に発表された同国の英語衛星テレビ「プレスTV(Press TV)」とのインタビューの中で、イランは「欧米諸国との協議を9月に再開する」との意向を示した。

 一方で、「シオニスト体制(イスラエル)の核爆弾」に対する欧米諸国の立場の表明など、6月に表明した協議再開の「条件」は依然として有効だとし、「(欧米諸国がイスラエルの核兵器に)同意するのかどうかはっきりさせるべきだ。われわれが求めるのはただそれだけであり、それ以外は必要ない」と語った。

 同大統領はまた、「協議には他国も参加すべきだ」と述べた。プレスTVはこの「他国」について、トルコとブラジルだとしている。

 イランと敵対するイスラエルは、イラン政府が核兵器開発を進めていると非難し、武力攻撃も辞さないとの構えを示している。(c)AFP/Hiedeh Farmani