【7月26日 AFP】イランのマヌチェフル・モッタキ(Manouchehr Mottaki)外相は25日、5月にトルコ、ブラジルと合意した低濃縮ウランの国外搬出について、疑問を提示していた欧米各国とただちに対話する準備があると語った。26日に米国、ロシア、フランスのウィーングループの提示した疑問に返答する書簡を、国際原子力機関(International Atomic Energy AgencyIAEA)に提出する予定で、その中で、対話の希望を伝えるという。

 イランのモッタキ外相は同日、トルコ、ブラジルの外相と3者会談した。会談後、モッタキ外相は、イスラム教の断食月「ラマダン(Ramadan)」終了後に、安保理常任理事国の英国、中国、フランス、ロシア、米国の5か国にドイツを加えた6か国と、核開発をめぐる協議再開に応じる準備があることを改めて表明した。また、トルコのアフメト・ダウトオール(Ahmet Davutoglu)外相は、「おそらく9月第2週ごろ」にこの交渉が行われることになるだろうと述べた。

 イラン、トルコ、ブラジルは5月17日に、イランの濃縮ウラン1200キログラムをトルコへ搬出し、後日、ロシアとフランスの高濃縮ウランを受け取ることで合意。しかし、この合意は国際社会にすぐに無視され、国連安全保障理事会は6月9日に4度目のイラン制裁決議を賛成多数で採択した。

 ウィーングループは、ウラン搬出の合意についていくつかの疑問を提示し、疑惑を払しょくするためにイランと対話する用意もあるとの考えを示していた。(c)AFP/Nicolas Cheviron