【7月22日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)大統領は21日、金融規制改革法案に署名し、同法が成立した。大恐慌後の1930年代以来では最も包括的な金融改革となる。

 消費者を保護する仕組みの導入、大手金融機関に対する監視の強化、クレジットカード会社による不正な商取引の厳しい取り締まりなどが柱となっている。

 大統領は、同法は経済危機を招いた金融業界の「ほころび」を修正するものだと述べ、「国民が金融業界の過ちのつけを払わされることは二度とない。税金を使った救済策も二度と行わない」と強調した。

 2ケタ台の失業率が続くなか、経済面での指導力回復を図りたい大統領にとって、同法の成立は悲願だった。前週行われた上院での採決では、野党共和党が反発する中、何とか可決。同党幹部は21日、同法は成長を阻害して金融大手を無力化するものだとして非難。一部の共和党議員からは撤回要求が出ている。

 同法は11月に行われる中間選挙で争点の1つになりそうだ。(c)AFP/Stephen Collinson