【7月20日 AFP】(写真追加)アフガニスタンのハミド・カルザイ(Hamid Karzai)大統領は20日、首都カブール(Kabul)で開かれた同国復興支援のための閣僚級国際会議で、2014年までの同国への治安権限移譲に自信を示すとともに、資金援助の継続を国際社会に要請した。

 カルザイ大統領はおよそ70の国と国際機関の代表を前に、2014年までにアフガン全土において自国の治安部隊が軍事・警察活動を実施できるようになることに自信を示した。また、特に米国を挙げて、今後2年間に復興支援費用の50%をアフガニスタンの政府予算を通じて拠出する国際社会に謝意を示した。

 イスラム原理主義組織タリバン(Taliban)による旧政権が2001年に崩壊して以来、政府予算に計上された金額は拠出が表明されたうちの20%にすぎない。残りは政府内の汚職で失われた可能性が指摘されている。

 アフガニスタンでは今年だけで380人あまりの外国軍兵士が死亡していることから、アフガニスタンに派兵している国では、資金援助にあたって使途の透明性確保を求める声が高まっている。

 一方、アフガニスタンと米国は共同で、武器と引き替えに職業訓練と現金を与えるなどタリバン兵の切り崩しを進めている。カルザイ大統領は武装勢力の指導部に和平交渉も呼びかけている。

 カルザイ大統領は国内各地の有力者を召集して6月に開催した「平和会議(ピース・ジルガ)」で、武装勢力との和平交渉に臨む姿勢を示し、国際社会の支援を要請したが、当初、米国は懐疑的な見方を示していた。(c)AFP/Lynne O'Donnel