【7月17日 AFP】サイゴン陥落から35年、米民主党議員がいまだにベトナムが南北分断しているかのような発言を議会でし、物議を醸している。
 
 テキサス(Texas)州選出のシーラ・ジャクソン・リー(Sheila Jackson Lee)議員は、米下院で行ったアフガニスタン紛争のための教訓に関する演説の中で「今日、北と南、ふたつのベトナムがある。北ベトナムがやっていることすべてに賛成するわけではないが、2国は隣り合わせで平和にやっている」と述べた。さらに「北ベトナム」にもっと人権を尊重するよう求めたいとも言い添えた。

 リー下院議員の演説の趣旨は、アフガニスタンからの米軍撤退を主張するものだった。またアフガニスタンからの帰還兵らに対し、ベトナム戦争の退役軍人よりもさらに手厚い処遇を求める内容だった。

 ベトナム戦争は1975年4月、北ベトナム軍が進軍したサイゴン(現ホーチミン)が陥落、米国が支援していた南ベトナムが崩壊して終わった。同戦争の記憶を乗り越え協力関係を広げてきたベトナムと米国は7月、国交正常化15周年を迎える。(c)AFP