【7月16日 AFP】ロシアのドミトリー・メドベージェフ(Dmitry Medvedev)露大統領と同国副首相が15日、露独首脳会談のため訪露中のアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相にあの「タコ」の話を振り、場を和ませた。

 会談前に行われた実業家らとの夕食会で、シーフードに舌鼓を打っていたメルケル首相に対し、先に話を切り出したのはビクトル・ズプコフ(Viktor Zubkov)第1副首相。「わたしは(W杯で)ドイツチームを応援していましてね、あなたの熱烈なサポーターぶりも存じています」と語りかけた。

「もちろん、パウルさえいなければ――。誰だかおわかりでしょうけど、タコのパウルですが…そうしたら全てうまくいっていたはずですよ」

 するとメドベージェフ大統領も思い出したかのように、「昨日、やつの同志を食べてやりました」と語りだした。「ひいきというわけではないですが、ロシア国民のほとんどはドイツを応援してました。でも、(ドイツが負けたのは)わたし達のせいじゃないんです。原因はあっちですよ」

 ドイツの水族館で暮らすタコのパウルは、2010年サッカーW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)で、決勝戦を含め計8試合の勝敗を的中させた。ドイツの敗北まで的中させてしまったパウルには、「食べてやる」という脅迫も届いているという。(c)AFP