【6月26日 AFP】主要国(G8)首脳会議(サミット)は25日、カナダ・ハンツビル(Huntsville)で開幕した。各国首脳は、依然としてぜい弱な世界経済の回復を持続させてゆく対策をめぐる相違点を調整し、ふくれあがる財政債務の立て直し策についての一致を目指した。

 欧州の各国首脳らは財政削減を始めたい考えだが、米国はこれが成長の抑制につながると警戒感を示しており、双方の対立に注目が集まっていた。

 会議に先立ち、ドイツのアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相は、直ちに財政赤字削減に取り組み、財政を安定化させるべきだとの考えを表明していた。

 しかし、メルケル首相は米政府高官とともに、この考えが米政府との決裂を意味するものではないという点を強調。G8諸国は赤字削減と成長を支えることの間のバランスを探っているのだと述べ、首脳会議後に記者団に「多くの相互理解ができた」と語った。
 
 一方、米政府高官も、会議は順調に進展し、ドイツによる財政の即時緊縮化をめぐってメルケル首相とバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領が決裂することはなかったと語った。

 G8サミットは26日、国際安全保障問題に議題を移す。(c)AFP/Katherine Haddon