【6月18日 AFP】英エネルギー大手BPのトニー・ヘイワード（Tony Hayward）最高経営責任者（CEO）は17日、メキシコ湾（Gulf of Mexico）の原油流出事故に関する米下院エネルギー・商業委員会小委員会の公聴会に出席し、事故による経済、環境への損害をすべて補償すると約束した。

　米史上最悪の環境災害を引き起こしたBPに対してはこれまで、一部の米議員が「幹部は全員『腹切り』すべし」と公然と非難してきた。

　公聴会は厳重な警備のもとで行われ、事故後初めて公聴会に出席したヘイワードCEOには冒頭から激しい批判が浴びせられた。

　バート・スチューパック（Bart Stupak）委員長（民主党）は、同CEOが「早く事を終わらせて普段どおりの生活に戻りたい」と述べたとされる点を問題視し、「あなたは英国にゴールデンパラシュートで舞い降りて普段通りの生活に戻れるだろう。しかし米国にいる我々は安全性を無視したあなたの会社のせいでひどい状態に直面している」と攻撃した。

　ヘイワードCEOは、「言葉だけではなく行動と結果が伴わないといけないことは承知している。BPのリーダーとして、問題が解決するまでは一刻も休まないことを誓う」と述べた。さらに、事故を招いた石油掘削施設の爆発の原因を特定するのは時期尚早とした上で、「当社を含む石油業界全体がこの事件で教訓を学び、今後は一層安全に留意した体質へと強化されていくだろう」と語った。(c)AFP/Olivier Knox