【6月15日 AFP】国連安全保障理事会(UN Security Council)は14日、韓国海軍の哨戒艦沈没事件関する非公式会合を開き、韓国、北朝鮮双方の主張を個別に聴いた。46人が死亡した哨戒艦「天安(Cheonan)」沈没事件について、韓国は北朝鮮による攻撃と主張している。

 韓国の代表団は1時間にわたって、安保理理事国に対し、現場海底から引き揚げられた北朝鮮の魚雷部品を撮影したビデオ映像や北朝鮮の関与を示す科学的証拠などを示した。

 調査団を率いる韓国科学技術院(Korea Advanced Institute of Science and TechnologyKAIST)の尹徳竜(ユン・ドクヨン、Yoon Duk-Yong)氏は、「安保理が北朝鮮の挑発に対し、時宜にかなった適切な措置を講じることを願っている」と語った。

 一方、北朝鮮の白トク訓(Pak Tok Hun)国連次席大使は、韓国側の主張は「不正確」で、北朝鮮は被害者だと主張した。

 韓国政府は前週、哨戒艦沈没は北朝鮮による軍事挑発だとして、安保理による措置を正式に要請していた。だが、拒否権をもつロシアと中国は、証拠を直接確認するまでは判断できないとの立場を取っている。(c)AFP/Gerard Aziakou