【6月9日 AFP】菅直人(Naoto Kan)新首相の夫人、伸子(Nobuko Kan)さん(64)は、率直な物言いで知られる。国会で菅氏が首相に指名された4日も、テレビ朝日(TV Asahi)の電話インタビューで、「ファーストレディは大統領夫人を指す言葉で違和感を覚える」と述べて、「ファーストレディ」と呼ばれることを拒絶した。

 また、首相夫人となっても、「普通の生活をしたい」との心境を語っている。

 鳩山由紀夫(Yukio Hatoyama)前首相の夫人、幸(Miyuki Hatoyama)さんが公の場に出ることを好んだとのは対照的に、伸子さんが人前に出る機会は少ない。

 だが、自身も1970年代に市民運動を続けていた伸子さんは、菅氏の選挙活動でも雄弁な応援演説を展開。現在は米国務長官を務めるヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)氏に例えて「和製ヒラリー」と呼ばれたこともある。

 菅氏と市民運動家時代に結婚した伸子さんは、夫が議員に初当選した1980年以降は、政治活動でも菅氏に影響力を発揮しているとも言われる。

 菅氏は厚生相だった1995年、薬害エイズ問題で国の責任を公に認め、国民から大きな支持を得たが、伸子さんが「この問題を放っておくようなら、議員なんか辞めてしまいなさい」と叱咤したことがきっかけだったと言われる。

 また、野党時代の菅氏が与党議員らを国会で厳しく追求する姿は有名だったが、これを見た伸子さんは、「家でわたしが夫(菅氏)にしているのと同じ」と思ったそうだ。

 夫妻は現在、東京都武蔵野市でネコとともに暮らしている。ネコを飼うことが伸子さんの結婚の条件だったためだ。伸子さんによると、菅氏は戌年生まれなためネコをあまり好まず、飼いネコたちも菅氏にはなつかないという。(c)AFP/Harumi Ozawa