【5月31日 AFP】2007年からイスラエルによって封鎖されているパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)への建材などの支援物資約1万トンや活動家ら約700人を乗せた船団が30日、地中海キプロス南部を出港した。イスラエル側はこれを阻止する構えだ。

 国際人権団体「フリー・ガザ・ムーブメント(Free Gaza Movement)」のHuwaida Arraf代表はガザに向かう船上でAFPの電話取材に対し、「イスラエルはガザ沿岸20カイリの範囲を封鎖している。船団は31日昼前後に同海域に到達する見通しだ」と語った。

 30日午後3時(日本時間午後9時)のキプロス出発から約6時間後、支援船団を阻止するため、イスラエルのミサイル艇3隻が北部沿岸ハイファ(Haifa)の海軍基地を出発した。ミサイル艇に同乗した記者が電話で伝えたが、すぐに電話を切るよう命じられた。

 ガザでは封鎖に反対する活動家らが国際社会に対し、支援船団の保護を求めている。船団は当初、29日にガザに接岸する予定だったが、遅れが重なり、今後24時間以内の接岸が見込まれている。ガザではパレスチナ国旗のほか、船団を派遣したギリシャ、アイルランド、スウェーデン、トルコなどの国旗を掲げた船に乗った漁業関係者らが海に出て待機している。

 イスラエル側は封鎖を破ろうとする支援船団の試みを「不法行為」と非難。船団をとらえてアシュドッド(Ashdod)港にえい航し、反パレスチナ活動家らの身柄を拘束する構えだ。(c)AFP/Sakher Abu El Oun