【4月30日 AFP】ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)前米大統領の夫人、ローラ・ブッシュ(Laura Bush)さんが来月出版する自伝の中で、2007年にドイツで開かれたG8首脳会議(サミット)の際に夫妻が毒を盛られた可能性を記していることをめぐり、ホテル側は29日、その可能性を否定するとともに「売名行為だ」と激しく非難した。

 夫妻が滞在していたドイツ北部のグランドホテル・ハイリゲンダム(Grand Hotel Heiligendamm)を所有するFundus Groupの広報担当者はAFPに対し、「主張を裏付ける証拠は1つもない。食べ物については、警備担当者が事前に点検した」とした上で、「本を売りたいがためにそんなことを言っているのではないか」と述べた。

 28日の米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)によると、ローラさんは、自伝『Spoken from the Heart(真情を語る、の意)』の中で、サミットの際に夫妻の具合が悪くなり、ブッシュ前大統領がサミットの日程の一部をベッドの上で過ごす羽目になったことについて、米大統領警護隊(US Secret ServiceUSSS)が米代表団に毒が盛られたか否かを調査したことを公表。医師団はウイルス感染によるものと結論付けたが、「他国の代表団の中に病人が出たとは聞いていない」と記し、疑問を投げかけているという。(c)AFP

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