【4月29日 AFP】岡田克也(Katsuya Okada)外相は28日深夜、約50か国が参加してタンザニアで開かれるアフリカ開発会議(Tokyo International Conference on Africa DevelopmentTICAD)閣僚級会合出席などのため、日本を出発した。

 会議は5月2、3両日に同国アルーシャ(Arusha)で開催される。就任後初のアフリカ訪問となる岡田外相は、会議で、対アフリカ政府開発援助(ODA)を2012年までに倍増させるという目標が順調に達成されつつあることを強調すると見られる。

 日本政府は08年、対アフリカODAを2012年までに18億ドル(約1700億円)へ倍増させると宣言した。外務省によると、08年の実績は17億5000万ドル(約1650億円)、09年は16億5000万ドル(約1550億円)となっている。

 この背景には、アフリカ大陸における中国の影響力が急速に拡大しているという事実がある。

 資源が乏しい日本と高度経済成長のただ中にある中国は、この大陸における影響力を拡大して鉱物・エネルギーなどの資源争奪戦を有利に運ぼうと激烈な競争を繰り広げている。

 しかし一部の高官らは、外交的影響力や投資額、滞在者数などで日本ははるかに遅れをとっていると指摘する。

 例えば、アフリカ53か国中、日本大使館が置かれているのは31か国だが、中国は既に46~48か国に大使館を置いている。また、大陸全体における滞在者数は、中国人は80万~100万人であるのに対し、日本人は7000人程度に過ぎないという。(c)AFP