【3月27日 AFP】イラクの選挙管理委員会は26日(日本時間27日未明)、7日に投票が行われたイラク連邦議会選(定数325)の最終結果を発表した。

 アヤド・アラウィ(Iyad Malawi)元暫定政府首相派の世俗派閥政党連合「イラキーヤ(Iraqiya)」が91議席を獲得して第1党になったが、過半数には達しなかった。

 ヌーリ・マリキ(Nuri al-Maliki)首相率いる「法治国家連合(State of Law Alliance)」がイラキーヤよりわずか2議席少ない89議席、シーア派の政党連合「イラク国民同盟(Iraqi National Alliance)」が70議席、クルド人の「クルド同盟(Kurdistan)」が43議席を獲得した。

 アラウィ元首相は全勢力と連立政権樹立にむけた交渉を始めると述べた。30日以内に連立政権が樹立できなければ、大統領が別の人物を指名して連立交渉に当たらせることになる。

 治安関係者は連立協議が長引けば、その隙にアルカイダ(Al-Qaeda)などの武装勢力の活動が活発になる恐れがあると懸念している。26日には選挙結果発表の数時間前にバグダッドの北東にあるハーリス(Khales)で2つの爆弾が相次いで爆発し、42人が死亡、65人が負傷している。

 一方、開票作業に不審な点があったとして全国で再集計を行うよう求めていたマリキ首相は選管の発表後にバグダッドで記者会見して発表された結果は「予備的なもの」と語り、選挙結果を受け入れていない。しかし国連(UN)のアド・メルケルト(Ad Melkert)事務総長特別代表(イラク問題担当)は、選挙結果は信頼に足るとして、これを受け入れるよう各勢力に呼びかけている。

 選挙結果が発表されると、バグダッド(Baghdad)中心部では花火が打ち上げられたほか、市民は空に向けて銃を撃ったり、自動車の窓から国旗を振ってクラクションを鳴らしたりして喜びを表した。(c)AFP/Salam Farah