【3月18日 AFP】(写真追加)韓国の聯合(Yonhap)ニュースは18日、北朝鮮で前年11月末に実施されたデノミネーション(通貨呼称単位の変更)による混乱の責任を問われ、朝鮮労働党の朴南基(Pak Nam-Ki)前計画財政部長(77)が前週、平壌(Pyongyang)で処刑されたと伝えた。

 聨合は消息筋の話として、朴前部長は「大地主の息子として国家経済を崩壊させた」罪状で、平壌の軍施設内で銃殺されたとしている。朴前部長についてはこれまでに、部長職を解かれたことが伝えられていた。

 聯合によると、北朝鮮国民の多くは、前部長がインフレの加速や食糧難の深刻化を招いたデノミの責任を負わされたと見ているという。

 韓国の夕刊紙・文化日報(Munhwa Ilbo)も同様の記事を掲載しているが、統一省および情報機関、国家情報院(National Intelligence ServiceNIS)は情報を確認していない。

 韓国・東国大学(Dongguk University)のキム・ヨンヒュン(Kim Yong-Hyun)教授は「情報が真実なら、北朝鮮政府が国民をなだめるのに必死になっていることが証明されたことになる。スケープゴートが必要だったようだ」と語った。北朝鮮では1997年にも、農政担当だった徐寛煕(Seo Gwan-Hee)書記が食糧難の責任を追及され、公開処刑されている。(c)AFP