【3月12日 AFP】イタリアのシルビオ・ベルルスコーニ(Silvio Berlusconi)首相が10日、ローマ(Rome)での記者会見の際に、順番を無視して発言した薄毛の記者に対し暴言を浴びせる場面があった。

 会見は、3月末に行われる統一地方選の届け出書類をめぐる問題が主題だった。フリーランスのこの記者は、順番を待たずに後列から、首相の右腕とされるグイド・ベルトラーゾ(Guido Bertolaso)防災庁長官の収賄疑惑について質問。これにいらついた首相が記者を「不作法者」と呼び、すかさずイニャツイオ・ラルッサ(Ignazio La Russa)国防相が演壇から下りて記者をむりやり着席させた。

 この際、ラルッサ国防相は記者に対し、「行儀よくしろ、ぐずめ」と発言。会見の様子を写したビデオには、記者が首相に向かって「辞任しろ」と叫び、また国防相に「ファシスト野郎」と言うのが記録されている。

 その後、記者が再びベルトラーゾ長官の疑惑について質問を試みると、ベルルスコーニ首相は「おまえがなぜそんな風に振る舞うかわかるぞ。毎朝髪をとかすとき、自分の姿を鏡で見ないといけないんだからな」と暴言を吐いた。

 ベルルスコーニ首相は2004年に植毛手術を受けている。(c)AFP