【3月9日 AFP】イラクで7日に行われた連邦議会選では、8日の段階でイスラム教シーア派(Shiite)のヌーリ・マリキ(Nuri al-Maliki)首相が率いる政党連合「法治国家連合(State of Law Coalition)」が優勢となっている。

 2003年のサダム・フセイン(Saddam Hussein)政権崩壊後2度目となる今回の連邦議会選では、ロケット弾攻撃などで38人が死亡したが、数百万人が投票を行った。

 選挙戦の行方を占う首都バグダッド(Baghdad)地区の動向は8日段階では明らかになっていないが、複数の当局者によると、全18州のうち9州で法治国家連合が優勢となっているという。

 AFPがイラク全土で行った集計によると、シーア派地域では法治国家連合が、スンニ派(Sunni)地域ではアヤド・アラウィ(Iyad Allawi)元暫定政府首相率いる世俗派の政党連合「イラキーヤ(Iraqiya)」がリードしているという。

 イラクの選挙管理委員会によると、投票率は62.4%で前回05年の76%から下落したが、北部のクルド人自治区にある3州の1つドホーク(Dohuk)では80%に達した。

 初期段階での集計結果は9日にも発表され、18日には集計作業が完了する見込みだという。その後、申し立てなどを検討し、今月末にも最終の公式集計結果が発表される。今後は各政党間での駆け引きなどが活発化し、新政権樹立までは数か月かかるとの見方も出ている。(c)AFP/Hassen Jouini